早春の採蜜–笑われそうなミツバチの飼い方

3月半ばくらいから、巣枠式の日本ミツバチの世話をする

私の養蜂スケジュールでは、3月半ばくらいから、巣枠式巣箱で飼っている日本ミツバチの世話が本格的に始まる。

今回は、2019年の春(3月20日)、8枚の巣枠で越冬していた日本ミツバチの群れを、巣箱交換したときの様子について書いてみたい。

3月2日、下見。なんとなく、まだハチが少ない。

巣枠を上げるために、手前の一部の「盛り上げ巣」は、このとき取り除いた。

やさしく、ていねに巣枠を見ながら、巣箱を交換

巣箱交換といっても、巣枠を1枚ずつ見ていくにあたって、もう1つの巣箱に移しながら見ていき、そのまま、その新しい(そうじした)巣箱に入れ替えて、作業完了、というもの。

かなり、ミツバチにやさしく、ていねいに扱っているので、時間もかかっているし、神経を使う作業だ。

元気な群というか、無事、越冬できたような群れは、驚くほど、巣箱内がきれい!

ほんと、サッパリしている。

前年の春に、この巣箱に入れ替えてから、私は一度も、巣箱そうじしてない。すべて、ハチさんがやっていた (*´ー`)

愛用の充電式エアダスターを、こまめに使って、ミツバチを潰さないようにしながら、「盛り上げ蜜」の一部をいただいた。

なぜ、早春に巣箱交換や採蜜をするのか?

この時期に、こういった作業をする理由としては、

  • ハチが少なくて作業しやすい。
  • まだ寒いので、ハチミツが流れにくく、ミツバチをハチミツまみれにして、弱らせたり死なせたりすることが少ない。
  • 万が一、手荒なことをして、ミツバチを怖がらせてしまっても、寒いので、そう簡単には巣を捨てない(逃げない)。

これだけハチがウジャウジャいても、まだまだ、本格的に増える前の段階。

とても平和に作業できる (^-^)

笑われそうなミツバチの飼い方

人によっては、「なんで、こんな時期にハチミツを採ってるの? しかも、ずいぶん遠慮がちじゃない?」と思っているかもしれない。

それにまつわる話を、少ししてみたい。

昨年11月ごろだったか、こんなニュースを見つけた。

ミツバチ保護に新手法、カギは「再野生化」

“ミツバチの巣が激減し、専門家が警鐘を鳴らす中、カリフォルニア州のある養蜂家がミツバチを救う方法を発見したという。その方法とは、ミツバチの「再野生化」。”

ロイター.co.jp on Twitter

文中にある「カリフォルニア州のある養蜂家」というのは、Gaia Bees の Michael Thiele 氏だが、自然なミツバチの飼い方を調べている中で、今までにも何度か、彼の情報に触れることがあった。

こちらのサイト「Behold the bare-handed bee whisperer who is saving the honeybees」に、Michael Thiele氏についての一文がある。

He does not farm the honey the bees produce unless the colony leaves the hive or dies

この文章で、私も、目が覚めた。

群れが巣箱を離れるか死ぬまで、彼はミツバチが生産するハチミツを穫りません

じつは私も、これに近いことをしている。

ハチミツが採れる群にするためのコントロールを、一切、手放している。

そして、このような飼い方をしていると、自然と、ハチミツというものは、ミツバチが置いていったものをもらうか、今回のように、おそうじついでにいただくということになってくるのだ。

こんな飼い方がバレたら、人に笑われそうだし、かっこつかなくて、自分自身にも隠してたようなとこがあったのだけれど・・

ついに言ってしまった  (^.^;

↓愛用の充電式エアダスター